インク

Plastic Tree( 塑膠樹 ) インク歌詞
1.ロールシャッハ(左)

作詞:有村竜太朗
作曲:有村竜太朗

午前0時――――
鏡のなかに出演してる知らない僕だ
朝が来ても忘れぬように 夜が来ても失くさぬように

「ばいばい」だとか「さよなら」だとか
「またね」だとか「いつかね」だとか
全部 言って 聞いて 見せて 同じような表情(かお)

トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー
トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー
トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー
トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー


2.インク

作詞:有村竜太朗・長谷川正
作曲:長谷川正

まだまだ文字を書く 多分多分意味はない
ならなら絵を描く でもでも残らない
名もない夢を見て 叫べばびしょ濡れで
それでも辿るなら ひとりで成れの果て

赤い 青い 憂い 混ぜ合わせたら
こんな色になってしまうの
甘い 願い 溢れ出したら
そっと零れるだけ

鮮やかな悲しみで 胸の中に落ちたインク
透明でいられたら 何も失くさずいれたかな?
まやかしに微睡めば 揺らぐ いらないこゝろだらけ
瞬きほどの闇で ほら ほら こんなにも綺麗

夜 思い出すたびに
影 居場所なくして
嘘 見てみないふり
声 いよいよ堕落

不協和音 流れてく体中
騒ぐような 妙なる調べ
行方不明 静けさはどこ
そっと連れ戻して

濁ってく哀しみは 胸の奥で滲むインク
透明になれたなら 何も知らないでいれたかな?
混ざり合う幻は 見たくもない夢ばかりだ
一秒ごとの闇で ねぇ ねぇ 広がってくだけ

アン・ドゥ・トロワ
爪先で何回だって回る
伴奏だけは止めないで
ドラム ベース ギター
(…沈黙)

鮮やかな悲しみで 胸の中に落ちたインク
透明でいられたら 何も失くさずいれたかな?
まやかしに微睡めば 揺らぐ いらないこゝろだらけ
瞬きほどの闇で ほら ほら こんなにも綺麗
こんなにも綺麗 こんなにも綺麗


3.くちづけ

作詞:有村竜太朗
作曲:長谷川正

雨音を聞いていた 鍵盤を叩くような
気づいたら記憶まで滲みだした そんな夜
呼吸する心臓が ざざ鳴りに重なれば
ふたりしかいない国 傘の中でたどり着いてた

見上げても掴めない 切れてしまう蜘蛛の糸
問いもない答えなら いっそ求めないままで

裂けて笑う傷跡に 触れてみたら面影
明日さえも手放せば 日々は泡

瞼を伏せて花が咲く くちづけは夢
美しい嘘をつく 君と僕
さよならは胸の内 やまなくて雨
ざわめきもあざむきも隠す

不確かな永遠でまほろばに結末を
手にいれて失って
躯 こゝろ きっと忘れる

愛を知った 曖昧なんだ 逢い違って 相果てちゃうの
IOエラー 哀憐ばっか 愛情なんて 哀情なんです
(哀韻踏んで 哀願しては 哀咽する 哀婉な様)

刻む無情 涙声 微熱冷めぬばかりだ
いつか失くなってくなら 全部消して

瞼を伏せて花が咲く くちづけは夢
美しい嘘をつく 君と僕
鮮やかな透明で流れ込む雨
受け止めて 受け止めて
瞼を閉じて花開く くらやみで夢
何処までも何処へでも 一晩中
さよならは胸の奥 やまないで雨
ざわめきもあざむきも隠して 隠して


4.ピアノブラック

作詞:有村竜太朗
作曲:ナカヤマアキラ

フリーズ スリープ 画面上は真っ暗になった
原因 不明 女王は永久に不在だ
呪文 無効 誓いは破ってしまおう
理想 悲壮 秘密基地はもう
燃やして 燃やして 燃やして 灰にすんの
燃やして 燃やして 燃やして 灰にすんの

非常ベル 鳴り出して みんな逃げてく
ディレイ きれい 途方に暮れてしまうね
孤独 夢中 揺らいでる影と踊るよ
無限 無言 冷たく秒針
回って 回って 回って 戻れんの?
回って 回って 回って

愁しみはまだきれい いつまでも触れない
枯れてゆく花束を眺めてるだけなの
でも君の目みたいな夜が来るたび また
ブラックアウト ブラックアウト

いれないで インナーワールド
ふれないで インナースペース
けさないで インナーライト

愁しみはまだきれい いつまでも触れない
枯れてゆく花束を眺めてるだけなの
でも君の目みたいな夜が来るたび また
ブラックアウト
窓の外 落ちていく 誰か投げたピアノ
来る明日に望むのは 壊れてしまう世界

いま君の目みたいな夜の中にいるよ
ブラックアウト ブラックアウト


5.あバンギャルど

作詞:ナカヤマアキラ
作曲:ナカヤマアキラ

日が落ちた
白髪の老人が 今日もナイフを持ちだした
漂ったアルコール
――――13号館

包帯が奇声挙げ 破裂音響く時間になりました
時計いらずだ 醜悪
――――13号館

一人目は吊り 二人目飛んでた
今の人はもう限りなく 液体状だ

絶望が希望が月光下に舞い千切る
曇り無き業 故に酔い 殺伐
嗚呼、二ッ眼に撫斬り 錯乱描写
妄り血化粧狂演者酔い 殺伐

然れど占い師曰く
「躊躇無く殺めてく。
舞って、斬って、桃源郷。
ずっと連鎖。」
「喘ぐ血も…」

右は滴り 左ウミと化す
刻まれたもの 狂おしく紅蓮に咲く

絶望が希望が月光下に舞い千切る
曇り無き業 故に酔い 殺伐
嗚呼、二ッ眼に撫斬り 錯乱描写
妄り血化粧狂演者酔い 殺伐

あー 不甲斐ない激情の連鎖 まもなく閉館となるようです
――――13号館

然れど占い師曰く
「躊躇無く殺めてく。
舞って、斬って、桃源郷。
ずっと連鎖。」
「喘ぐ血も蓮と化した。
あの日から蓮と化した。
あの日まで興じた快楽、世俗。」

狂人 傀儡 外道


6.ライフ・イズ・ビューティフル

作詞:有村竜太朗
作曲:有村竜太朗

左目には泣いて視えました 右目には笑って視えました
目と目の間に処理できない気持ちがいまだになんか在るんです

初めて上野駅へ行ったのは めずらしく雪が降るクリスマス
終電はもう向こう側 遠くに行っちゃう光を見送れば対照的
楽しすぎたから 喋りすぎたから 今度は黙って世界の音に耳を傾けた
公園の奥の消灯している博物館で剥製達は永遠の夢を見てる
例えば こんな美しい今日もそうあるようにと一瞬思う
舞ってる雪は積もりそうにもない

ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ ワズ ビューティフルデイズ
ワズ ビューティフルデイズ ワズ ビューティフルデイズ

僕は君が好きなふりをして 君が好きなものを好きとして
だからまた誰かしらにそんな感情が芽生えるなら 全部そうする
これらを録音した僕の歌を逆回転して再生すれば
記憶はキュルキュルキュルキュルキュルキュル虚しい呪文を唱えだして
切って貼っていった言葉全部 散って舞って逝ってしまうようです
つまりは僕らは世界でちいさくメラメラ燃えるゴミになるの

ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ ワズ ビューティフルデイズ
ワズ ビューティフルデイズ ワズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ ワズ ビューティフルデイズ
ワズ ビューティフルデイズ ワズ ビューティフルデイズ

ちいさく吹雪く闇が なんでこんなにいつ迄も まだ綺麗
いつも見えない奥が なんか哀しくなるほどに ただ綺麗

そんな感情 なんとか伝達できますようにとタコ足配線で電球を
点滅 明滅 寂滅 消滅 光に気づいた皆様に
あらゆる仮面を用意しておかなきゃ 陳腐な怪人百面相だ
泣いてる顔はどうだったろう? 笑ってる顔はどうだったろう?
ねぇ?

ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ イズ ビューティフル
ライフ ライフ ライフ ライフ ライフ ワズ ビューティフルデイズ
ワズ ビューティフルデイズ ワズ ビューティフル
アイ アイ アイ アイ アイマイミーマイン
あい あい あい あい あいまいすぎて
愛 愛 愛 愛 愛されたいだけです
ワズ ビューティフルデイズ ワズ ビューティフル
ワズ ビューティフルデイズ ワズ ビューティフル
ワズ ビューティフルデイズ


7.君はカナリヤ

作詞:佐藤ケンケン
作曲:ナカヤマアキラ

通りぬけて
夜風がまた舞い上がれば
遠い空に忘れた唄思い出せるの?
追いこした昨日の影かすめるような
追いこせない雲が浮かんでた

僕の手は届くかな
途切れない空に 想い重ねて
ちゃんと届くかな

君はカナリヤ
歌う声なくして
映る水面に涙落ちて
月の明かりが照らすその先まで
続く静寂に波はよせて

迷いも
褪せてく日々を過ぎれば
いつか答えになるはず

降りだして
滲んでいく止まない雨
なき空に悲しい唄思い出すから
会えなくて翳る胸につもってくような
哀切は空回りです

二人出会って重ねた想い出は ほら
そのままずっと ここにあるから

月夜カナリヤ
また夢はぐれて
映る景色に涙枯れて
月が優しく照らす海浮かんで
繋ぎ合わせた星見上げて

別れも出会いも巡りくるほど
想いは続いてくから

君はカナリヤ
歌う声なくして
映る水面に涙落ちて
月の明かりが照らすその先まで
続く静寂に波かえして

迷いや涙に戸惑いながら
ずっと探してた今があるから
きっと歩き出せるから


8.静脈

作詞:有村竜太朗
作曲:長谷川正

なまぬるい夢 静かに騒ぐ記憶
青く 青く 君が流れて
滲んでいけば いつのまにか微睡み
こゝろ、行方不明――――。

くしゃみをして気づいた 冬はまだ長引くみたい
白い息を吐き出せば胸のモヤモヤも消えたらなぁ
心変わりは 空の色まで変えてしまうから
感傷さえもいよよ虫の息 ちぐはぐな口笛で

知らない愛を受信していく 戯れ言も洗礼めいて響いたなら
目眩の渦で瞳孔反射 哀しみと光の中でなにを思う?

なまぬるい夢 静かに騒ぐ記憶
青く 青く 君が流れて
廻ってくのは 鮮やかでも幻
触れてみても 覚めるだけ 冷めるだけ 醒めるだけ
いつも――――。

来る明日を望むから 燃え残りの想い棄てた
燃えないゴミが集まれば海にキラキラと夢の島

切り刻んでた運命線の五線譜で 僕らはただの音符になる
いつか躯も過去も未来も 宇宙ごと全部なくなりそうだから

なまぬるい夢 静かに騒ぐ記憶
青く 青く 君が流れて
廻ってるのは 手放してく幻
届かない 胸の奥のほう
慣れてく嘘で 色とりどりに記録
あれもこれも君に混ざって
濁ってくから いつかどれも瞞し
辿れなくて 覚めるだけ 冷めるだけ 醒めるだけ
いつも――――。


9.てふてふ

作詞:長谷川正
作曲:長谷川正

夢を繰り返す 深い闇に蝶 諦めるように消え去った君の影
遠く悪戯に 笑う針の月 抜け出す呪文も思い出せなくなる

静けさには 待ち構えた涙
壊れかけた 甘い時間に 欠片を散りばめて

くるりくるり 螺旋を描いては 迷い続ける羽音追いかけながら
きりりきりり 振り子が軋むような 悲しみをただ憎んだ

黒い種を蒔く どんな花が咲く 知らないふりして嘘をつく僕の声
どうか蝕んで 心を奪って いつか覚めるまで透明な根を張って

無くす事も 戻せもしないなら
絡みついた シーツの底に このまま閉じ込めて

くらりくらり 視界が歪むのは 見えないものばかりを追いかけるから
はらりはらり 乱れてく水面に 花びらが一つ落ちた
くるりくるり 螺旋を描いては 迷い続ける羽音追いかけながら
きりりきりり 振り子が軋むような 悲しみをただ憎んだ

くらりくらり 視界が歪むのは 見えないものばかりを追いかけるから
はらりはらり 乱れてく水面に 花びらが一つ落ちた
くるりくるり 螺旋を描いては 迷い続ける羽音追いかけながら
きりりきりり 振り子が軋むような 悲しみをただ憎んだ
悲しみをただ―――――。


10.シオン

作詞:有村竜太朗
作曲:有村竜太朗

花に風が似合うのは 散ってしまうから
口笛擦れてくのは 寂しいから
日々の泡が浮かんで消える 一部始終を全部見届けました
で、感情的になっているところ

言葉途切れてつまるのは 意味なんてないから
外に出る気がしないのは 会えないから
理想 迷走 回転ドアをぐるぐると永遠に回ってるんです
結局は一人になっちゃう決まりだ

きらめく世界で瞬きするたびに 胸が壊れて君が笑う
嘘つき 指きり 小さなさよならは まるで花びら揺れるように
きらり きりり 痛み ゆらり ゆひら 騒ぐ

空を見上げたくないのは 眩しすぎるから
メロディーよぎって俯くのは 切ないから
ずっと夢の輪唱再生中 いつか引力からも解放されるから
時間も距離も離れてくばかりのこゝろとこゝろ スローモーション

きらめく世界で瞬きするたびに 短い暗闇 君の蜉蝣
滲めば 降る雨 両手で集めても まるで花びら濡らすように
ぽとり ぽつり 落ちて ひらり ひとり

運命だけ頼りにして静かな嵐を彷徨う
夜がきても朝がきても いつも
誰がために鐘は鳴る? 我を忘れ叫べば
ただただ君が好き きらきら光まみれ

きらめく世界で瞬きするたびに 胸が壊れて君が笑う
嘘つき 指きり 小さなさよならは まるで花びら揺れるように
はぐれた未来で呼び名を忘れたら いつか風の音だけになる
騒めき 上書き 記憶を手放せば まるで花びら散らすように
きらり きりり 痛み ゆらり ゆひら 騒ぎ
ひゅるり ひゅるる 逃げて ふわり ふたり 変わる


11.218小節、かくも長き不在。


12.ロールシャッハ(右)

作詞:有村竜太朗
作曲:有村竜太朗

ひとつ ふたつ
鏡のうえにヒビが入り割れて崩れた
僕と僕のふたりの模様 描くことないひとつの模様

「あいたい」だとか「あえない」だとか
「ひつよう」だとか「いらない」だとか
全部 消えてしまったのにな 同じような唄

トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー
トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー
トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー
トゥトゥトゥルトゥトゥトゥトゥトゥトゥー